先日、発熱や頭痛、消化器症状、食欲不振などが続いている若い患者さんが来院されました。

経過から脱水傾向も考え、点滴を行ったところ、症状はかなり改善しました。

普通なら、

「楽になってよかったですね」

で診療を終えるところかもしれません。

しかし、診察の中で一つ気になったことがありました。

服用されている薬の中に、血栓症のリスクについて注意が必要な薬剤があったことです。

そこで念のため血液凝固系の血液検査も行ったところ、血栓症の際にも上昇する検査項目が高値を示していました。

もちろん、この検査値が高いだけで血栓症と診断できるわけではありません。

そこで速やかに追加の超音波検査を行い、幸い明らかな血栓がないことを確認しました。

服薬についても一度見直す必要があると考え、処方されている先生へ診療情報をお送りしました。

今回改めて感じたのは、

「症状が改善した」ことと、

「確認すべきことがすべて終わった」ことは

同じではない

ということです。

点滴をして楽になった。

それはもちろん大切なことです。

しかし、

「そもそも、なぜこの症状が起きたのだろう?」

「この患者さんに、ほかに見逃してはいけないリスクはないだろうか?」

と、もう一歩考えることも大切だと思っています。

検査をたくさん行えばよいということではありません。

患者さんのお話、経過、既往歴、服用している薬、診察所見。

それらをつなぎ合わせたときに生じる、

「少し気になる」を放置しない。

それも地域のクリニックの大切な役割だと考えています。