ヒトデはなぜクモより強いのか
開業準備を進める中で、久しぶりに『ヒトデはクモよりなぜ強いのか』という本のことを思い出しました。
この本では、中心に全てが集まる「クモ型組織」と、それぞれが自律的に考え行動する「ヒトデ型組織」が対比されています。
クモには頭部があり、その中心を失うと生きていくことができません。一方、ヒトデにはそのような中心がありません。腕が切り離されても再生し、場合によっては切り離された部分から新たな個体が生まれることさえあります。
つまり、ヒトデの強さは言い換えると、誰か一人の中心的な存在に依存していないことにあります。
医療の世界では、どうしても「優秀な人材を集めること」が重視されがちです。もちろん専門知識や技術は非常に大切です。しかし開業準備を進める中で、私はそれと同じくらい大切なものがあると感じています。
それは、「自分で考える力」です。
医療現場では毎日のように想定外の出来事が起こります。
患者さんの急変、機器のトラブル、予約変更、スタッフの体調不良など、計画通りにいかないことは決して珍しくありません。心臓手術中も同様であり、術前の検査でわからなかった事象が突然出てくることは珍しくありません。
そのようなときに、
「どうしましょう」
で立ち止まってしまうのか、
それとも
「まずはこうしてみましょう」
「この方法が難しければ次はこちらを試しましょう」
と考えられるのか。
その違いは非常に大きいように思います。
開業準備を進める中で、ある出来事を通じて改めてそのことを実感しました。
問題が起こらない人を探すことはできません。
しかし、問題に向き合い、解決策を考え続ける人と出会うことはできます。
私はそんな人たちと一緒にクリニックを作っていきたいと思っています。
一人の力に依存する「クモ型」ではなく、それぞれが自ら考え、支え合いながら前に進む「ヒトデ型」の組織。
まだ開業前ではありますが、そんなクリニックを目指して準備を進めています。
